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診断・治療 実績例(6)イチイ
下川町有林のイチイの木(下川町指定名木)
下川町は、町の面積の約9割を森林が占める森林王国である。そのため森、樹木、環境に対して一段と関心が高い町である。樹木1本枯れた事に対して、それが自然の摂理であっても何が原因なのか、どうして枯れたのか調べ、樹木の1本1本を大切にしている町である。
そんな下川町へ2度目の樹木診断となりました。

担当の方の運転で森の中に入って行きました。途中カラマツが見事に黄葉(こうよう)していて、その黄色が明るく鮮やかで目に焼きつきました。(文章が下手なのでうまく説明できない)
写真は撮り忘れてしまったのですが、皆さんには、じかに見てフィトンチッドを浴び森林浴を満喫していただきたいと思います。
紅葉は赤だけでなく黄色もすばらしい。担当の方のお話ではカラマツの芽吹き時も目にしみる新緑だそうです。自然の木々が発する本来の色を下川町で見ていただきたいと思います。なかなかの感動ものです。
樹木の紅葉、黄葉はアントシアニンカロチノイドの色素によって表れるのですが下川町のように日較差が大きいほど鮮やかと言われます。(旭川と比べても平均で1.6℃くらい違います) ……話がそれていってしまったが

このイチイの木は、樹高約23m幹周2,9mで枝ぶりも良くかっこのいい木でした。
調査の結果、ナガチャコガネの幼虫による根の食害と判断しました。

何百年と生きていた樹木が枯れるのは残念でなりませんが、今度はとして皆の生活のために利用されることを期待します。
北海道ではアイヌ民族の方が、遠くヨーロッパではロビンフットもイチイの木を弓の材料として使っていたみたいです。生活する場所が違っても同じ道具の材料として利用されていたことにちょっと感動をおぼえます。

私の祖父はオンコ(イチイ)の盆栽も沢山仕立てていました。
ある日、沢山の実を付けたオンコの盆栽がありました。祖父は、その実を
「食べてごらん甘いよ、オンコは、実がなる木(雌)と、ならない木(雄)があるのだよ、種は食べちゃだめだよ」と教えてくれました。
オンコの実がなる時期いつもこの事を思い出します。
そして、じつに簡単で適切な説明だと今感じています、木に興味をもつきっかけとなった出来事です。

イチイ イチイ科イチイ属
北海道ではオンコと呼ばれる
雌雄異株、高さは20mぐらいになるが成長は遅い
種には有毒なアルカロイドのタキシンを含む