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(7)街路樹編#4 生存競争
樹木にも先輩後輩の関係が・・・・
こんなタイトルで書きだすと樹木にも階級や序列があって、厳しい世界なのかと思われますが、実際はもっとし烈な生存競争を行っているのです。
写真は向かって右手が神楽岡公園、左側になんとなく傾いたプラタナスの街路樹がわかりますか?
当初街路樹として植えられたプラタナスは、もともとその地の植生であったミズナラや、ニレに樹冠上部を覆い尽くされていたため、少しでも多くの光を受けようと道路側(左側)に枝葉を伸ばし樹形が傾斜していったのです。
つまりもともとの植生による被圧が原因で傾いて成長していったのです。

いくら成長が早いプラタナスでもスタートから頭を覆い尽くされているため、勝負になりません。被圧をかける樹木がない場所に植えられたプラタナスは傾斜しないで垂直に伸びているはずです。
また、被圧を受けて傾いたプラタナスもそのまま成長をつづけたら転倒してしまいます。
そのため彼らは傾きの反対側(歩道側)に引張りあて材を形成し耐え忍び、どちらかが枯れて光を独占できるのを待っているのです。
道路の中央から写真を撮ってみると、プラタナスが頑張って、ふんばっている様子がわかりますね。
これもプラタナスが好きで勝手にそこに植わっているのではないのです。
人間のために街路樹としての役目を立派にはたしているのです。

なにぶん落葉で苦情が多いかもしれませんが、空気の浄化気象の緩和など、人間のわからないところで活躍しています。
そしてこの写真で一切のプラタナスがない風景を想像してみて下さい。
すごく殺風景で住みたい街には見えないはずです。